理学療法士14年目。管理職として「同じではだめだ」と気づいた理由

管理職という立場になって、7年が経ちました。

今振り返ると、最初の数年は「右も左もわからない」という言葉がぴったりだったと思います。
肩書きは管理職でも、中身はこれまで通りの臨床家の自分のまま。

目の前の患者さんに全力で向き合う。
後輩には背中で語る。
自分が誰よりも勉強し、誰よりも努力する。

それが正解だと、疑っていませんでした。


臨床家としての在り方

誤解のないように書いておくと、患者さんに向き合う気持ちは、今もまったく変わっていません。
理学療法士という仕事は、本人だけでなく、時にはご家族の人生にも影響を与える仕事だと思っています。

だからこそ、自分の時間やお金を使って勉強し、知識や技術を磨き続ける。
それは「プロとしての当たり前の責任」だと、ずっと思ってきました。


募っていく焦りと、組織への問い

しかし数年が経ち、責任者として組織に向き合う時間が増えるにつれ、次第に「焦り」や「悩み」が胸を占めるようになりました。

「リハビリテーション科のため、病院のためにと必死に頑張っているのに、なぜこれほどまでにうまくいかないのか」
「自分の想いは、なぜこれほどまでにスタッフに伝わらないのか」

そんな問いが、頭から離れなくなりました。

個人としての正解を追求し、組織のために良かれと思って行動すればするほど、現場との温度差は広がり、組織としての歯車が噛み合わなくなっていく。

同じ理学療法士として志を同じくする同僚もいましたが、立場が変わるにつれて、かつてのように手放しで共感し合える場面は減っていきました。

自分だけが空回りしているような感覚。
そして、そんな状況に対して苛立ち、やり場のない不満を抱えてしまう自分。

孤独を感じることも、少なくありませんでした。

そして何より私を不安にさせたのは、
「この先、自分は同僚や後輩たちと、同じ熱量・同じ気持ちで仕事を続けていけるのだろうか」
という、根源的な問いでした。


理想と現実のあいだで

自分自身が立派な臨床家としての姿勢を見せなければ、後輩たちは育たない。
そう信じていましたし、今でもその思い自体は間違っていないと思っています。

ただ、
・社会の価値観の変化
・多様性を尊重する流れ
・実習指導を取り巻く環境の変化

そうした中で、「すべてが自分の理想通りにはいかない」という現実が、少しずつ見えてきました。


「同じではだめだ」と思い始めたここ数年

ここ数年で、ようやく思うようになりました。

一人の理学療法士として頑張ることと、
リハビリテーション科の責任者として考えることは、
同じではだめなんだ、と。

これまでの自分は、良かれと思って「自分の理想や価値観」を周囲に押し付けていただけだったのではないか。
組織としての成長を考え、スタッフ一人ひとりが持つ異なる価値観や背景を、果たして尊重できていただろうか。

そんな問いを、自分自身に投げかけるようになりました。

自分の理想を貫くだけでは、
組織も、スタッフも、そして自分自身も守れない。

この気づきは、正直に言えば、かなり遅かったと思います。


このブログで書いていきたいこと

このブログでは、次のようなことを正直に書いていきたいと思っています。

  • 整形外科クリニックでの運営・管理
  • 管理職としての悩みや失敗
  • スタッフ育成や実習指導で考えてきたこと

そして何より、
「まだ学んでいる途中の管理職理学療法士」としての視点を大切にしたい。

答えを提示するブログではありません。
模索している過程そのものを残すブログです。


おわりに

もし、臨床とマネジメントの間で揺れている方がいたら、
「一人じゃない」と思ってもらえるだけで十分です。

次回は、ある後輩との面談で、私の価値観が大きく揺さぶられた出来事について書こうと思います。

よろしければ、皆さんの現場での葛藤などもコメントで教えていただけると嬉しいです。
一緒に考えていけたらと思っています。

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